皆さんは印刷物を入稿する際に、A4やB5など既定のサイズでプリントアウトされると思います。
映像にも同様に規定のサイズ幅があるのです。 入稿する前に印刷屋さんがサイズを変更することは業務上はあり得ないことがほとんどかと思います。映像屋も同様にサイズを必要以上に変更左右されることはないと思ってください。編集でどうにかなる魔法は思い込みにすぎません。それ相応の労力が必要とされるのです。
印刷物が最終的にアウトプットされるメディアは紙媒体ですが、
映像には皆さんもご存知のようにテレビやスマートフォンまで画面を通した媒体にアウトプットされます。
下図は、テレビのインチによって映るサイズの比率が違うことがよくわかる図です。
近年の主流となっているのが16:9の比率です。こちらはスマートフォンを始めとしたディスプレイで視聴することが可能です。
従来は一番下の4:3のサイズが一般的でした。いわゆるブラウン管テレビに合わせたサイズでテレビを見る規格で使用されています。ちょっと前のテレビ番組の映像を見ると一目瞭然です。
映像にもこう言った規格が存在することを認識していただけると、映像制作者はとても助かります。
といいますのも、弊社ではたまに16:9か4:3のサイズで作業に支障をきたすケースがあります。
その代表的な事例がパワーポイントで作成された資料のサイズよって生じる オーバーサイズや余白が足りないといった問題です。
どういうことが起きているか分かりやすく説明しますと、
梱包するための箱の大きさと梱包される製品のサイズが噛み合わないようなイメージです。
大きいものを入れるためには大きい箱が必要になります。
同時に中身が小さければ大きい箱を埋める為に梱包材が必要になります。
映像においてはこの余白の部分を埋める為に拡大や縮小をしてサイズを変更させなければなりません。とくに引き伸ばしをすると起こり得るのが画質の劣化です。
ちなみに、箱に大量の情報(Byteバイト数)をつめ込むと動画(梱包箱)が重くなったりします。
パワーポイントなどで作成された文章モリモリのプレゼン資料などは拡大すればするほど文字の画質が破綻して読みづらくなってしまいます。
逆に、縮小すればするほどテキストや画像は見づらくなってきます。
こうなってしまっては、せっかく作ったプレゼン内容も伝わるものも伝わらなくなってしまいます。
基本的に用途が定まらない場合や、公演映像としてパワーポイントと組み合わせる場合は文字が見えなくならない程度を想定して作ると問題ないと思います。
「そんなのあとから編集で拡大すればいい話じゃないか!」とお思いの方もいらっしゃると思いますが、優秀なパワポ資料ほどパッと見て伝わる、読ませない資料が多いとされています。
伝わりやすいプレゼン資料の作成に特化した書籍なんかも出版されているのでぜひ取り入れてみてください。
昨今のウェビナー事情に関しましても従来のプレゼンの形態も変わりつつあると思います。
フルで見て登壇者の声だけ場合なのかどうかでも伝わり方は違います。
ワイプで人物と資料を配置する場合は4:3にするとどちらも見やすいです。
16:9の場合、ワイプされている人物はお飾りなことになってしまいます。
どちらを優先するべきか考えてからサイズを決めることは大事です。
そのイメージだけでも我々制作者と共有できますと、いろいろな提案がさせていただけます。
普段のプレゼン制作の足しにしていただければ幸いです。
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